アカデミー賞、日本作品が二つも受賞しましたね。おめでたいことです。
今年は我が愛しの作家、村上春樹氏もイスラエルで賞をとり、素晴らしい
スピーチをされたし、考えてみればノーベル賞だって日本人が3人も取ったとのことで、海外にいる日本人としては小確幸なニュースが多いです。
ニュースで聞いたのですが、今回のアカデミー賞を8部門で受賞した「スラムドッグ$ミリオネア」(だっけ?)は21年ぶりにハリウッド映画じゃないのだそうです(ラストエンペラー以来だって)。これはインドを舞台にしたイギリス映画。そういえば短編映画賞を取った日本のアニメもCGを駆使したディズニーの技術アニメではなかったし、最近商業主義に走りすぎてアメリカ映画の価値が下がっている、というようなことを東大の教授がニュースで解説されていました。確かに。
ところで、アメリカドラマが大好きな私の最近のマイブームは、「
クローザー」。
キーラ・セジウィック扮するロス市警殺人特捜班チーフ、ブレンダがいつも犯人を尋問で「落とす」から「クローザー」なんだそうで、その題名だけに、最後にかけてブレンダの犯人を自白に導く尋問話術は巧みです。その辺、脚本家の巧さが光っています。
ところが、最近気になるのが「シナリオの重複」。私がよく見る「
Withaout a Trace」というドラマと同じ設定が、これまで最低2回はありました。
一つは、インターネット上で勝手に「家に侵入してレイプ」されることを望んでいる女性として一般に公開されてしまった女性の話。二つ目は、大会社の社長の娘と結婚して会社の重役となった男性が、実は出張を装いながら地方で別の女性と別の家庭を持っていた、という話です。
どちらも、たぶん実際に会った事件を参考に脚本が描かれているから、似たストーリー展開になっているのでしょうが、こうも重複するとクローザーの良さが半減して残念な感じ。で、これというのも、もうアメリカの映画・TV業界で脚本が「飽和状態」になっているからなんでしょうね、多分。刑事モノのドラマは古今を通して、溢れるほどありますし。ハリウッド映画に「二番煎じ」が増えているの(リメイク)も、同じ理由でしょう。そういえば、ちょっと前に脚本家ストライキがありましたが、脚本家って、あまりいい待遇を受けて来なかったようですね。今後大好きなアメリカドラマが骨抜きになってしまわぬよう、ハリウッドの皆さん、脚本家は大切にしてあげてください。やっぱりストーリーは大切です。
ところで、私は刑事モノドラマが好きですが、CSI関係だけはどうもイマイチはまれません。だって、あれは一応FBIじゃなくて市警の話なのに、まるでファッション雑誌から出てきたようなセレブ風のいい男やいい女が白衣を着て、半導体製造工場のようなリッチな最先端技術の捜査室で仕事しているのですが、ありえないでしょう、そんなん。Wikiってみたら、案の定「実際の犯罪捜査の手順からかけ離れているとの批判が存在する」とありました。そりゃそうだ。でもこれ、実際に裁判における陪審員たちにも影響しているようで、近々裁判制度が変わる日本でもほっておけない事態ですよね。私がクローザーを好きなのも、その辺CSIと違って市警殺人課が泥臭くって現実味溢れているところ。唯一嘘っぽいのは、銀行員のように暇そうなブレンダの恋人、フリッツが実はFBI捜査官ってところですね。
現実味がないといえば、
Desperate Housewives。「housewives」と言う割には、この中にほとんどフツーの主婦がいないのも注目に値します。誰か、スーザンやがどうやって生活費をまかなっているのか教えてください。あの高級住宅地に優雅に暮らしていけるほど売れている絵本作家にも見えません。
…などなど、大好きなアメリカドラマについて書き始めると(文句言い始めると)止まりません。何にしても私は結構アメリカドラマ大好きっ子。アメリカドラマにはまると、日本のドラマのつまらなさや、陳腐さがすごく目につきます(日本ドラマファンの人がいたらスンマセン)。TSUTAYAで簡単にアメリカドラマが見られるようになった今、この影響で日本ドラマももっと面白くなるといいですね。
友達にもらった「こまねこ」をみているトル子。お化けが怖いそうです。
あ、日本のドラマは面白くないって書いたけど、この「こまねこ」は傑作でした。かわいいー。