さて、感受性が鈍くなってきている、という主婦的な悩みは棚の上のほーに置いておいて、再び欲の深い「消費者」になり下がっている主婦A子です。
先日、あるお友達と一緒に「子無しランチ」を敢行することとなり、久しぶりにTaksimとかNisantasといった、繁華街(←ぶっ)に行ってきました。日本で言えば「渋谷」「銀座」って感じでしょうか?子連れで行くのは困難を通り越して不可能な地帯です。
まず、Taksimに行った原因は、おいしいタイ料理を食するため。
トルコ人は食について(も)かなり右翼的で、「トルコ料理以外食べたことない」と言う人がほとんど。そういう背景からトルコには海外料理のレストランがとても少ないです。豚が扱えないのも原因の一つでしょうが、そんなわけで、その数少ない中から、おいしい店を見つけるのはさらに困難を極めます。
しかし、この日行ったこの
COKCOK(チョクチョク)というレストランのタイ料理は、結構食べさせてくれます。もともとここでタイ料理を作っているタイ人のおばちゃんは、私が以前働いていた時によくご飯を食べに行ってたLokalというアジア料理レストランの厨房のおばちゃんで、彼女のタイ料理はおいしい事保証付き。COKCOKは店内のインテリアも素敵で、これは香港人のインテリアデザイナーにやらせたものだ、とオーナーが言っていたそうです。
…で、店内の写真までは撮ったものの、肝心の料理の写真、撮ってません。どうも、食い意地の張っている私は、いつだってごはんを目の前にすると興奮して平常心を失ってしまうため、「食べる前にご飯の写真を撮る」ということができません。いつも空っぽの皿になってから写真のことを思い出す始末。残念。
で、それからNisantasに移動して、最近新しくトルコに上陸してきた「無印良品」の店に行ってきましたっ。
これは入口↓
店内2階部分↓
店内1階部分↓
無印ってかわいいのだけど、地味過ぎて、店で見た時は「かわいー!」と思って家に買って帰るものの、「…あれ、なんでこんなの買ったんだっけ?」というシチュエーションに陥りやすいブランドですよね。アルミの鉛筆立てとか、あの店内に置いてあるとちょっとかわいく見えるけど、家の食卓の上とかに置いたらとたんに庶民臭漂ってたりして。
しかし、ここはトルコ。値段が高いっ。
ちなみに私が「これぐらいならそんなに高くないだろう」とタカをくくって買ったものは全部日本からの直輸入モノでした(店内には、その他フランスからの輸入ものもあった)。日本の値段シールも付いているので、この日買った物を計算したところ、日本の無印で売っている値段は、
合計2069円(税込)
でした。これがトルコの無印良品での値段は…
合計74.40YTL(税込)
これは日本円で…
4529.91円
今は円が激高なのでこの程度で済んでますが、基本的にトルコで74YTLって言ったら日本円で7400円ぐらい?というレートが長らく続いていたので、これはめちゃくちゃ高いっす。
でも、イスタンブルって今なんでも高いから、輸入品でこの値段って普通かも?と思ってしまう部分もあります。ああ、いつからトルコと日本の物価は逆転したんでしょう…。
で、無印ができて喜んだのもつかの間、考えてみれば日本とトルコの差がどんどんなくなってきている気がします。先日友人がトルコに来て、「あ、そのシャツかわいー。ZARAでしょ?」と言われてどんぴしゃり。日本にいる妹が息子の部屋に買った家具も、私の見慣れたIKEAの赤ちゃん家具シリーズ。旦那は日本のラコステで買ったポロシャツのサイズをトルコのラコステで交換し、トル子のGAPの子供服は日本の公園でもよく見かけたものです。母が日本のNEXTで買って送ってくれたシャツはKanyonデパートのNEXTにもちゃっかり売っていました。
結局、トルコと日本が似てきたんじゃなくって、要は全世界のブランドが統一化されてきているんでしょうね。トルコってとても日本から離れているから、一昔前まではこういう服・雑貨ブランドの世界画一化があまり感じられなかったのですが。
そういえば、私がトルコに初めて来た頃はフィルターコーヒーとかカプチーノ、エスプレッソなんて全然なくって、コーヒーと言えば、「トルココーヒー」か「ネスカフェ」のことでした。ネスカフェだって当時はオシャレで高価な飲み物だったらしいし。でも今や、私の家から徒歩5分のところにスターバックスがある始末です。日本の高度成長期みたいなものなのですかね?今のトルコは。
そうそう、これとは逆に、日本ではトルコ産マツタケとか、トルコ製パスタとかが出回っているそうですね。そういえば、ウン年前に相方が初めて日本のGAP店に行ったとき、「わー、さすが日本は趣味のいい服がいっぱい売っているなー。どれどれ、これなんていいんじゃないか」と言って手に取ったTシャツに書かれていたのは「Made in Turkey」の文字!これを見て仰天した相方は、店員さんに「あのね、すごく面白いことがあるんだけどちょっと聞いてくれる?」と言って熱く語っていたのを覚えています。今思えば、変なガイジンですね。